中村うさぎ様に出会ったのは二十歳の頃。夫と宮城へ行く新幹線の中で読んだ一冊の文庫だった。タイトルは『ショッピングの女王のビンボー日記~だって買っちゃったんだもん!』その、ときに落語や漫談を思わせるようなリズム感のある文章と、破天荒な生活の赤裸々すぎる内容に、私はドギモを抜かれた。こんなエッセイ見たこと無い!つうか、こんなバカな女は見たこと無い!!それから、「著者 中村うさぎ」の文字を見つけるたびに買い漁り、貪るように読みふけった。小学生の頃からエッセイは好きで、さくらももこの作品を古本屋で買い集めたりしてた。彼女のエッセイもかなり面白い。授業中に教科書に隠して読むのはまず不可能だ。笑い声が堪えられない。・・・・が、うさぎ様は比べようも無いほど面白かった。※でも、小学生は読んじゃいけないと思う。いろんな意味で。エッセイも対談集も小説も・・・。私の本棚は中村うさぎでいっぱいになった。子どもが生まれてから、ゆっくり本を読む時間もなくて、うさぎ様の御本とも距離を置いていたこの頃。ふと、あることに気が付いた。私の人生観は中村うさぎ様から頂いた物だってことに。『人生とは・・・』なんて明確な答えはもって無いけど、人生を語る上で切り離せない言葉がある。それが、『自己愛と客観性』そして『責任』。・・・・が、その言葉、うちの実家の家族とは本当にビックリするくらい無縁。あるとすれば、自己愛。そして、自己憐憫に責任転嫁に他者依存とかか?はて?私はどこでこの言葉を得たのだろうか?と考えた結果、うさぎ様の御本には繰り返し出てくるということに気が付いた。借金してはブランド物を買い漁り、公共料金を払わないでガス・水道・電気の全部を止められ、麻布の(今は引っ越してるけど)ン十万の家賃のマンションでシャネルスーツを着てコンビにのおにぎりで飢えを凌ぐ中年女。それが、中村うさぎ。その後、ホストクラブで一晩に一千万つぎ込んだり、整形したり、ゲイと再婚したり、デリヘルで働いてみたり・・・と、ネタのために生きるような女。それが、中村うさぎ。うさぎ様の友人で何度も一緒に仕事をしている倉田真由美さん(通称くらたま。著書だめんずうぉーかー他多数)が以前マンガの中でうさぎ様の本について言ってたことがある。「こんな風にはなりたくねぇな←中村うさぎの正しい読み方」そうだよな!私もこんな浮き沈みの激しい人生ヤダよ!でも、私は中村うさぎを尊敬し、憧れて、20代を生きてきた。借金する勇気もなければ、高級ブランドを買う稼ぎもなかった。公共料金を滞納なんて恐ろしいことは絶対に出来なかった。結果、私は人生観のみを中村うさぎに近づけていったのかもしれない。まだまだ、うさぎ様のお高いGUCCIのパンプスの元には到底及ばないけど、自分の人生には自分でしっかりと責任を持てる女になりたいと思う。そのために、毎週水曜日の17時はTOKYOMXTVの『五時に夢中!」だけは欠かさずに見ようと思う。